ソニーでオーディオ技術開発に携わる全盲のエンジニア 鈴木淳也さんとお送りする2回目は、鈴木さんが関わられた体験型展示「CAVE without a LIGHT」の開発についてお聞きしました。「CAVE without a LIGHT」は、暗い洞窟を模した空間で見知らぬ人同士がチームを組み、一緒に楽器を演奏してセッションする体験ができる展示でした。鈴木さんが日常的に感じている残響についての研究から始まったこのプロジェクト。見えない人と見える人が協働するなかで、技術が体験に落とし込まれ、展示ができあがっていった背景や、今後やっていきたいことをお聞きしました。
<参考リンク>
体験型展示「CAVE without a LIGHT」
https://www.sony.com/ja/SonyInfo/design/stories/cave/
<出演者情報>
鈴木淳也 / ソニーグループ(株)
ソニーグループ(株)で音響研究に従事。視覚障害(全盲)ゆえの日常の聴覚体験を生かし、音響のリアリティ向上、特に「物の存在感」の音提示を探求している。「耳で見ること」が研究の一つの柱!C言語、python, Matlabなど様々なプログラム言語を駆使して、「音の新たな体験」を作り出している。研究テーマ「移動する音による図形の輪郭提示」で博士(工学)を取得。
筧康明 / 研究者・メディアアーティスト
研究者/メディアアーティスト。東京大学大学院情報学環准教授。博士(学際情報学)。インタラクティブテクノロジーを通して創出/拡張される体験に関心があり、物理素材特性を操作するインタフェース研究や作品表現に取り組む。オーディオゲームセンタープロジェクトには初期から参加し、技術開発や体験設計を担う。平成26年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞、第23回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞など受賞。https://xlab.iii.u-tokyo.ac.jp/yasuaki_kakehi/
<パーソナリティ>
田中みゆき / キュレーター・プロデューサー
「障害は世界を捉え直す視点」をテーマにカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画。価値が定まる前の表現を通して、表現の見方や捉え方を障害当事者や鑑賞者とともに再考する。近年の企画に、『音で観るダンスのワークインプログレス』(KAAT神奈川芸術劇場、2017〜19)、映画『ナイトクルージング』(19)など。21_21 DESIGN SIGHT「ルール?展」にて展覧会ディレクターを務める。
https://miyukitanaka.net/
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