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『価値論:人類学からの総合的視座の構築』デヴィッド・グレーバー|音読ブラックスワン#114

『価値論:人類学からの総合的視座の構築』デヴィッド・グレーバー|音読ブラックスワン#114

Released Sunday, 25th June 2023
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『価値論:人類学からの総合的視座の構築』


デヴィッド・グレーバー |藤倉 達郎・訳|以文社|2022年12月2日


朗読箇所:第7章「私たちの夢の偽硬貨、またはフェティッシュの問題IIIb」より(P.377~388)




『負債論』(2011)そして『ブルシット・ジョブ』(2018)などの著作でその名を世界中に轟かせたデヴィッド・グレーバーが2001年に出版したデビュー作(Toward an Anthropological Theory of Value)の待望の翻訳。


本作は、グレーバーが博士論文の出版を後回しにしてまで自身の課題に取り組んだ「最初の主著」であり、また彼のライフワークともなった「価値の総合的理論の構築」へ向けた「最初の一歩」である。


デビュー作とは思えない(あるいはデビュー作ゆえの)博覧強記で、これまでの彼の著作以上に読者を困惑させるその筆致=思索には、のちに数々の作品で「価値転覆」的な発想をもって世界を驚かせてきたグレーバー思想のエッセンスが集約されており、徹頭徹尾「エコノミズム(経済主義)」批判に貫かれた本書において、その概念に対置された「コミュニズム」は一体いかなる像を結ぶのか?


シカゴ大学人類学科でグレーバーと同僚だった藤倉達郎氏によるリーダブルかつ正確な翻訳でお届けする、グレーバー思想の源流。




【目次】

序にかえて


第1章 価値を語る三つの方法


 クライド・クラックホーンの価値プロジェクト

 利益を最大化する個人

 構造主義と言語学的な価値

 結論  


第2章 交換理論の現在の潮流


 マルクス主義の興隆とその後

 経済人の再来

 アパドゥライの「価値の政治」

 補足的説明──アネット・ワイナーの譲渡不可能なモノ

 ストラザーンのネオ・モース派アプローチ 

 マルクス主義による批判、モース派の返答

 総合に向けて? 

 ナンシー・マン──行為の価値 

 結論(なぜこんなに行為が少ないのか?)


第3章 行為の重要性としての価値


 西洋的伝統の裏面

 マルクスの価値論

 「人間行為論的(praxiological)アプローチ」

 動態的構造

 自己中心性と部分的意識

 象徴分析としての『資本論』

 市場なき社会

 バイニング―生産と実現

 カヤポ―家庭内サイクルと村の構造 

 価値のト ークン(しるし)

 価値、価値観、フェティシズム

 第一の覚書──否定的価値

 第二の覚書──直接的収奪と間接的収奪

 結論──千の全体性


第4章 行為と反影、あるいは富と力の理論へむけての覚書


 富の誇示

 行為(action)と反影(reflection)

 「貨幣」対「硬貨」

 フェティシズムのさまざまな種類 

 マダガスカルと奴隷貿易 

 オディとサンピィ

  供犠とお守りの創出

 政治的次元、あるいは儀礼的生贄としての税

 展望と結論


第5章 ワンパムとイロコイの社会的創造力


 ワンパムの起源

 名前の復活

 戦争と社会構造 

 平和をつくる

 「偉大なる平和」の起源

 循環と歴史  

  創造と意図性  

 夢の独裁  

 真冬の儀式と白犬の生贄  

 夢の経済 


第6章 マルセル・モース再訪 


 社会契約としての贈与

 社会主義理論への貢献としての『贈与論』

 モノと人

 事例1──クラの腕輪と首飾り

 マオリとクワキウトル 

 事例2──アオテアロアにおける贈り物

 事例3──クワキウトルのポトラッチ 

 結論Ⅰ──いくつかのものごとの解明

 結論Ⅱ──政治的および道徳的な結論


第7章 私たちの夢の偽硬貨、またはフェティッシュの問題 Ⅲb  


 王と硬貨  

 再考

 魔法とマルクス主義

 魔法と人類学

 魔法的な態度と宗教的な態度 

 クトゥルフの建築家 

 結論

 マルクス対モース、ふたたび


謝 辞


『価値論』の背景と概説─訳者あとがきにかえて


 シカゴ大学の人類学

 本書の概説

 本書執筆前後のグレーバー及び本書翻訳の経緯



http://www.ibunsha.co.jp/new-titles/978-4753103713/



企画・朗読:若林恵

録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds)

音楽:yasuhiro morinaga + maiko ishii

書影撮影:Kaori Nishida

黒鳥福祉センターにて収録

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